【シリコンバレー=兼松雄一郎】米アマゾン・ドット・コムは30日、米国で消費者向けに専門業者による雑用代行を仲介するサービスを始めると発表した。対象範囲は家電や自動車、家屋などの修理に加え、掃除・引っ越しやスポーツのレッスンまで多岐にわたる。将来は対象地域を日本にも拡大する可能性が高く、競合する電機メーカー系列店や家電量販店、工務店などは対応を迫られそうだ。
消費者はモノの商品を購入する場合と同様に、アマゾンのサイトで利用を希望するサービスを購入する。対象サービスは700種以上で、240万件以上のサービスが提供される。利用者はサービスだけを購入したり、購入した商品と据え付けのサービスをセットで購入したりできる。
サービスの質を保証するため、アマゾンはサービス提供者の身元照会もする。サービスに対する利用者の評価を集め、選ぶ目安にできるようにする。顧客が満足しなかった場合はアマゾンが間に入り、払い戻し、やり直しなどで対応する。サービスの対価は外部も含めて最も安い業者の価格にそろえる「最低価格保証」を導入する。
米国では「タスクラビット」や「ザーリー」などネットを通じた雑用の外注仲介が人気になっている。利用者からの評価を集めて表示するため、見知らぬ業者に発注する不安を軽減できる。