銀座のクラブでの家宅捜索を終え、押収品入りの段ボールを運ぶ警視庁の捜査員=10日夜、東京都中央区、坂本進撮影
酔った客に架空の飲食代金をクレジットカードで支払わせたとして、警視庁は、東京都中央区銀座8丁目のクラブ「シェリー」経営者で中国籍の張建中容疑者(53)=杉並区高円寺南2丁目=や店のホステスら男女7人を電子計算機使用詐欺容疑などで逮捕し、11日発表した。いずれも容疑を否認しているという。
組織犯罪対策2課によると、張容疑者らは昨年10月15日午前3時半ごろ、路上で声をかけて店に誘った男性客(57)に、張容疑者が経営にかかわる別の店での飲食代金として12万円をクレジットカードで支払わせたなどの疑いがある。男性客は店に入った後に泥酔し、カードでの決済経緯の記憶があいまいという。
同課は、張容疑者らは酔わせた客の財布からカードを抜き取っていたとみており、昏睡(こんすい)強盗容疑も視野に調べる。グループは少なくとも3店舗を使い、昨年9月~今年2月に同様の手口で約2600万円の不正な利益を上げていたとみている。
警視庁は10日夜、関係先の飲食店など16カ所を捜索し、決済機器7台や酒32本を押収した。