携帯電話大手「au」の決済システムを使い、他人になりすまして利用料の支払いを押しつけたとして、警視庁は7日、東京都八王子市別所2丁目、派遣社員山口雄生容疑者(21)を電子計算機使用詐欺と不正アクセス禁止法違反の疑いで逮捕し、発表した。容疑を認めているという。
サイバー犯罪対策課によると、逮捕容疑は1月24日~4月13日、LINEで知り合った女性の携帯電話のIDやパスワード(PW)を聞き出し、女性になりすましてauの決済システムに登録。動画や漫画が閲覧できる有料サービスに入り、利用料計約11万円の支払いを女性にさせたというもの。山口容疑者は、この際に付与されるポイントを現金化しており、同じ手口で他人になりすまして有料サービスに入り、「これまでにポイントで1千万円以上もうけた」と話しているという。
auなどの事業者はネット上での買い物の際に携帯電話利用料とあわせて支払いができる決済システムを導入している。携帯のIDとPW、暗証番号が必要だが、同課は、山口容疑者がLINEで知り合った面識のない人から言葉巧みにIDなどを聞き出し、その人になりすましていたとみている。山口容疑者のパソコンやスマートフォンを解析したところ、37都道府県の96人の携帯電話情報を悪用し、なりすまし決済をしていたという。