奈良県桜井市の長谷寺と同県明日香村の岡寺で国宝の建物や国重要文化財の仏像などに油のような液体がまかれた事件で、明日香村の橘寺と飛鳥寺も油のような液体をまかれる被害が計5カ所確認されていたことが7日までに、県警への取材で分かった。
国指定文化財への被害はないが、県警は液体を鑑定中で、同一人物の犯行の可能性もあるとみて、器物損壊容疑で関連を調べている。
県警によると、橘寺の本堂と弁天堂の板間に長さ1メートル弱にわたり油のような点状の跡があり、経堂と護摩堂にある2つのさい銭箱にも油のような液体が掛けられていた。飛鳥寺では地蔵堂に置かれた石仏の地蔵尊に油のような跡があった。
住職らが点検し見つけた。橘寺は聖徳太子の出生の地とされ、飛鳥寺は蘇我馬子が創建し、飛鳥大仏がある。〔共同〕