【NQNニューヨーク=川内資子】15日のニューヨーク外国為替市場で円相場は小幅ながら4日続伸し、前日比25銭円高・ドル安の1ドル=119円10~20銭で取引を終えた。低調な米経済指標を受けて、円買い・ドル売りが優勢となった。
4月のニューヨーク連銀景気指数が前月比で大幅に低下したほか3月の米鉱工業生産指数も市場予想より大幅に低下した。米景気の回復ペースは鈍いとの見方が出て、ドルが売られた。
米長期金利が低下し、日米の金利差縮小が意識されたことも円買い・ドル売りを促した。
円の高値は118円79銭、安値は119円63銭だった。
円は対ユーロで続落し、前日比15銭円安・ユーロ高の1ユーロ=127円30~40銭で取引を終えた。方向感に乏しくもみ合う場面が目立ったが、取引終了にかけてユーロ買いが優勢となった。
欧州中央銀行(ECB)が定例理事会で量的金融緩和策の維持を市場予想通りに決めた。理事会後の記者会見でドラギECB総裁が示したユーロ圏経済を巡る認識が想定より楽観的だったと受け止められ、ユーロ買いが入った。
ユーロはドルに対して続伸し、前日比0.0030ドル高い1ユーロ=1.0680~90ドルで終えた。ドラギECB総裁の記者会見の内容や低調な米経済指標を受け、ユーロ買い・ドル売りが優勢となった。
ユーロの高値は1.0703ドル、安値は1.0578ドルだった。
カナダドルは対米ドルで上昇し、前日夕の1米ドル=1.24カナダドル台後半から1.23カナダドルちょうど近辺に水準を切り上げた。カナダ銀行(中央銀行)が政策金利の据え置きを市場予想通り決めた。声明で示した景気見通しがやや楽観的と受け止められ、カナダドル買いが優勢となった。原油先物相場が大きく上昇し、産油国であるカナダの通貨が買われた面もあった。