力投する多治見の投手河地=阪神甲子園球場、井手さゆり撮影
(20日、選抜高校野球 報徳学園21―0多治見)
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三回途中で降板した多治見のエース河地は、「完全に力の差。たくさんの方に応援してもらったのに申し訳ない」と肩を落とした。
試合開始直後は落ち着いていた。一回、先頭を外角直球で見逃し三振にとる。だが、2番永山に安打を打たれて心境に変化が起きたという。「やばいと思った。思い切りよく振られて、心の中で逃げていくのがあったと思う」
右横手からの緩急で打たせて取るのが持ち味。捕手の山田は「直球も変化球も、ボール自体は悪くなかった。でも、打ち取ったと思っても野手の間に落ちた。相手のスイングが速かった」。三回は味方の失策も絡んで計8失点した。
21世紀枠で出場した初の甲子園。「全国の壁ってものすごく高いと思った」と話した河地は、「どんな状況でも自分をコントロールできるように底上げしたい。もう一度、この舞台で投げたい」と前を見た。(上山浩也)
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●高木監督(多) 「横綱の胸を借りるつもりだったが、ぶつかるには力不足だった。内野手が浮足立って失点を重ねた。気持ちの面からやり直したい」
●佐藤昂(多) 「大勢の前での試合で、初めて経験する雰囲気でした。でもそのなかで精いっぱいできた。人生のなかでいい経験になりました」