環境省は22日、国際的に重要な湿地の保全を目指すラムサール条約に、群馬、茨城、佐賀の計4カ所を推薦すると、中央環境審議会自然環境部会に報告した。6月にウルグアイで開かれる締約国会議までに登録が決まる見通し。新規登録は2012年以来で、国内の登録湿地は50カ所になる。
4カ所は群馬県の芳ケ平湿地群、茨城県の涸沼、佐賀県の東よか干潟と肥前鹿島干潟。
ほかに、既に登録されている慶良間諸島海域(沖縄)について、昨年3月に同諸島などが国立公園に指定されたことを受け、登録面積を8290ヘクタールに拡張する。
芳ケ平湿地群は上信越高原国立公園の一角にあり、草津白根山の火口湖・湯釜を含む中間湿原。涸沼は海水と淡水が混じる汽水湖で、渡り鳥のスズガモが多く飛来する。
東よか干潟と肥前鹿島干潟はいずれも有明海北岸に位置し、ズグロカモメなど希少な渡り鳥が多く飛来するほか、ムツゴロウも生息する。〔共同〕