【NQNニューヨーク=古江敦子】7日のニューヨーク外国為替市場で円相場は反落した。横ばいを挟むと下落は4営業日ぶり。前日比30銭円安・ドル高の1ドル=119円70~80銭で取引を終えた。8日発表の米雇用統計を控え持ち高を調整する目的の円売り・ドル買いが優勢になった。
朝方発表の米新規失業保険申請件数で中期的な傾向を示す4週移動平均が2000年5月以来ほぼ15年ぶりの低水準となった。米労働市場の回復基調は続いているとの見方が浮上し、円売り・ドル買いを促した。米株式相場が上昇し、円の重荷になった面もあった。
円の安値は119円86銭。高値は119円12銭だった。
円は対ユーロで3日ぶりに反発し、前日比65銭円高・ユーロ安の1ユーロ=134円85~95銭で取引を終えた。ユーロが対ドルで下落し、円に対してもユーロ売りが優勢になった。
ユーロは対ドルで3日ぶりに反落し、前日比0.0085ドル安い1ユーロ=1.1260~70ドルで終えた。独連邦債など欧州国債の長期金利が低下し、米欧金利差の拡大を見込んだユーロ売り・ドル買いが出た。8日の米雇用統計の内容を見極めたいとして、ユーロ買い・ドル売りに傾けていた持ち高をいったん解消する動きもあった。
ユーロの安値は1.1237ドル。高値は1.1313ドルだった。
英ポンドは対ドルで小幅に上昇し、前日夕の1ポンド=1.52ドル台半ばから同台後半に水準を切り上げた。7日に実施された英総選挙の結果を巡る不透明感から売りが強まる場面があった。
しかし、取引終了後には急伸する場面があった。同国メディアが選挙結果について「与党の保守党が優勢」と伝え、ポンドは一時1.54ドル台に乗せた。