米運用会社キャピタル・リサーチ・アンド・マネージメント・カンパニーが任天堂株を発行済み株式ベースで16.41%保有していることが分かった。21日、関東財務局に提出した大量保有報告書で明らかにした。実質的な筆頭株主とみられる。
キャピタルは3月10日時点で15.29%保有していた。3月17日に任天堂がディー・エヌ・エーと組んでスマートフォン(スマホ)ゲームに参入すると発表した後、キャピタルはさらに買い増した。任天堂は「マリオ」などの人気キャラクターを積極活用しており「外国人投資家を中心に業績拡大の期待感が高まっている」(大和証券の田中聡アナリスト)ようだ。
キャピタルは海外の年金運用を手掛け、成長株を中心に中長期で保有することで知られ、ソフトバンクや村田製作所などにも投資している。任天堂株の保有目的は「顧客である日本国外の投資信託の利益を目的とした純投資」としている。
任天堂株はスマホゲームが収益に貢献するとの期待から約4年ぶりの高値水準にある。「キャピタルの買い増しは続く可能性があり、下支え材料になりそうだ」(田中アナリスト)との声が聞かれた。