任天堂は7日、2020年3月期(1-3月)の決算を発表し、家庭用ゲーム機「ニンテンドースイッチ」が好調だったため、営業利益が前年同期比で3倍増の894億円と急伸し、アナリストの予想を上回った。北京日報アプリが伝えた。
「あつまれ どうぶつの森」が、スイッチの販売を大きく押し上げていることは注目に値する。コミュニケーションゲームの「あつまれ どうぶつの森」では、プレイヤーは、事業「無人島移住パッケージプラン」に参加し、手つかずの島で木を切ったり、花を植えたり、家を修理したり、橋をかけたりして、「自分だけの島」を完成させることができる。同ゲームは3月20日に発売されて以降、6週間で1340万本を販売し、歴代のスイッチソフトの中でも最速の売り上げとなっている。
任天堂の古川俊太郎社長は、「『あつまれ どうぶつの森』の発売によるインパクトが想定以上に大きかったが、一時的なものに過ぎない。スイッチの販売は今期、前期(2019年度)比24%増の1900万台になる見込みだ。スイッチの前期の販売台数は2103万台で、計画の1950万台を上回った」と説明。
ただ、新型コロナウイルスの影響で、サプライチェーンが混乱し、スイッチ本体の品切れが続いているため、任天堂は、市場のニーズを十分に満たすことはできていない。同社はこれについて、「新型コロナの大流行で、一時滞っていた生産や出荷は徐々に回復しているものの、ゲームの開発を含めてさらなるダメージを受けるリスクがある」としている。
また、古川社長は、「在宅勤務では会社で作るのと環境が違うので、同じ効率求めるのは難しい。もし、新型コロナの影響が長期化すれば、新商品の発売時期が遅れる可能性もある」とした。
本稿執筆時点で、任天堂は、今後発売する予定のゲームの詳細情報は発表していない。一方、ライバルのソニーは、予定していた関連製品の発売延期を発表している。(編集KN)
「人民網日本語版」2020年5月9日