「リングフィット アドベンチャー」に続き、任天堂のゲーム「あつまれ どうぶつの森」が再びSNSで人気を集めている。
思いがけない「どうぶつの森」人気の理由
シミュレーションゲームの「どうぶつの森」は架空の小島でスタートする。プレイヤーは速いリズムの仕事を終えると、このゆったりしたペースの「癒やし系」ゲームの世界に没入し、虫取りや釣り、化石探しを楽しみ、家を建てたり借金を返したりする。
この見たところ癒やし系のゲームが、3月20日の発売から3日間で、日本では実物パッケージ版が188万本以上売れ、ゲーム機「スイッチ」のゲーム発売第1週の売り上げ記録を更新した。この1週間で実物版にダウンロード版を加えて約250万本が売れ、スイッチの売り上げも大幅増加して約40万セットに達した。前の週のスイッチ売り上げは5万7千セットだった。
「どうぶつの森」は英国で発売第1週に最も売れたスイッチのゲームになっただけでなく、米国のアマゾンでも売上トップに立ち、中国市場でも次々にファンを獲得した。微博(ウェイボー)の「どうぶつの森」のファンの交流の場である「超級話題(スーパートピック)」は閲覧件数が2億7千万件を超え、淘宝(タオバオ)では実物版の価格が2倍に跳ね上がった。
しかし「どうぶつの森」が人気検索ワードに登場し、「社会現象と呼ばれるゲーム」になった原因はこれが「癒やし系」だからではなく、開放度と自由度の高さでプレイヤーが「遊び倒すこと」ができるからだ。プレイヤーは次々に新しいシーンを創造し、新型コロナウイルスによる肺炎の流行期間に心温まるストーリーを紡ぎ出した人もいる。
たとえばこんなクリエーションがある。支付宝(アリペイ)や微信(WeChat)の送金用QRコードをレンガにして入り口のところに敷き、本当に送金ができるようにした人がいる。自分の島を果樹園にして、「もいだ方に実物を送ります、歯触りのよい甘い果物、順豊で送料込み」と書いた広告の看板を掲げた人がいる。釣った魚を集めて、「シーフード取引市場」を作った人もいる。感染症の影響で実際の結婚式を予定通り挙げられなかった海外の新婚カップルは、友人たちに集まってもらい、架空の島で結婚式を挙げたという。