安倍晋三首相は25日、首相官邸でマレーシアのナジブ首相と会談し、防衛装備品や関連技術の移転に関する協定の締結に向けて交渉を始めることで一致した。協定交渉に入るのは東南アジア諸国連合（ＡＳＥＡＮ）の中ではマレーシアが初。中国が圧力を強める南シナ海情勢をにらみ、安全保障分野での協力を強化する狙いがある。

両首脳は、両国を「戦略的パートナーシップ」に引き上げることを明記した共同声明を発表した。５年で500人の研修員を日本で受け入れることを盛り込んだほか、マレーシアが日本の国連安全保障理事会の常任理事国入りを支持するとの文言も盛り込んだ。

安倍首相はクアラルンプール―シンガポール間の高速鉄道計画で新幹線技術の採用に期待を表明した。ナジブ氏は「高い競争力をもった入札をしてくれると思う」と応じた。