糖尿病の疑いがある人の早期発見のため、指先から微量の血液を採って調べる測定室を持つ薬局の普及を目指す推進組織が27日、発足した。医師や薬剤師らが中心で、測定室を備えた薬局の開設や運営を支援する。現在1千カ所程度にとどまっている測定室を3年後に5千カ所に拡大し、検査を受ける人を年間90万人にする目標を掲げる。
設立したのは「検体測定室連携協議会」。測定室は昨年度から規制緩和で薬局に設けられるようになった。
検査を受ける人は自ら指に針を刺し、微量の血液を採る。薬剤師などが測定装置で1~2カ月の血糖値の平均値「ヘモグロビンA1c」を測る。数値が高く糖尿病の疑いがある人には、薬剤師が病院の受診を勧める。
現在、測定室を設けた薬局が多いのは石川県や佐賀県、東京都などで、1カ所もない県もある。同協議会はこの検査が受けられる薬局の場所が分かるスマートフォンなど向けのアプリも今夏までに公開する方針だ。