【ワシントン=矢沢俊樹】オバマ大統領は29日(日本時間30日)、環太平洋経済連携協定(TPP)妥結の前提となる米大統領貿易促進権限(TPA)法案に署名する。同法案の成立を踏まえ、日本、米国などのTPP加盟各国は7月中の大筋合意に向け閣僚会合開催も含む大詰めの交渉を加速させる。
法案への署名はホワイトハウスが28日、発表した。TPAとほぼ同時期に上下両院を通過した、貿易による失業者に対する公的支援制度を定めた貿易調整援助(TAA)法案にも署名する。米議会ではTPP合意に欠かせないTPAと貿易調整援助法案を巡る処理が迷走し、25日までに2つの法案がようやく上下両院を通過してオバマ氏のもとに送られた。