【NQNニューヨーク=神能淳志】3日のニューヨーク外国為替市場で、円相場は続伸した。前日比25銭の円高・ドル安の1ドル=122円75~85銭で終えた。中国の上海株が5%超の大幅安となったほか、欧州主要国の株価指数も軒並み下落。投資家がリスク回避姿勢を強めるとの見方から、ドルに対して相対的に金利の低い円を買う動きが優勢となった。
もっとも、ニューヨーク市場では動意に乏しい展開が続いた。この日は独立記念日前の振り替え休日とあって、米国では株式市場や債券市場が休みだった。外為市場でも参加者は少なく、積極的に円の上値を追う動きは限られた。
欧州ではギリシャ政府が5日に緊縮策の是非を問う国民投票を実施する。結果次第では同国の金融支援の再開を巡る欧州連合(EU)との協議が見送られる可能性もあるため、結果を見極めたいとして様子見ムードも強かった。
この日の円の高値は122円60銭、安値は122円97銭だった。
円は対ユーロで反発し、前日比20銭の円高・ユーロ安の1ユーロ=136円15~25銭で終えた。欧州株安などを背景に対ユーロでも円買いが優勢だった。
ユーロは対ドルで続伸した。前日比0.0025ドル高い1ユーロ=1.1105~15ドルで終えた。市場参加者が少ないなか、散発的なユーロ買いが入り、相場を押し上げた。5日のギリシャでの国民投票を前に、ユーロには売り持ち高の縮小を目的とした買い戻しも入った。
ただ、ユーロは下げる場面もあった。欧州の株安を背景にドイツなど欧州主要国の国債利回りが低下。欧米の金利差拡大に着目したユーロ売り・ドル買いが増え、一時1.1065ドルまで下落した。
ユーロの高値は1.1125ドルだった。