【新竹(台湾北部)=山下和成】台湾の国防部(国防省)は4日、「抗日戦争勝利70周年」を記念する軍事パレードを新竹県の基地で開いた。台湾の国民党政権は日中戦争では中国大陸で日本と戦い、その後の国共内戦に敗れて台湾に逃れた。中国の共産党政権も「抗日勝利」を強調するなか、日中戦争を主導したのは国民党だとアピールする狙いがある。
パレードには約4000人の軍人を動員。現在の戦闘機や戦車のほか、日中戦争当時の元軍人や兵器も隊列に加わった。
馬英九総統は演説で「8年間の抗日戦争は(台湾当局が名乗る)中華民国が主導した」と強調。「侵略者の過ちは許せるが血と涙の歴史は忘れてはならない」とも語った。一方、終戦まで日本統治下だった台湾では日本兵として戦った住民も多く「抗日勝利」に違和感を覚えるムードもある。