復旦発展研究院コミュニケーション・国家ガバナンス研究センターの李良栄教授のチームがこのほど発表した「中国ネット社会心理状態調査報告(2020年)」は、データの裏にある中国のネット社会の心理的な特徴を明らかにした。澎湃新聞が伝えた。
同報告によると、2020年の3大難関攻略戦の中では、「貧困脱却の難関攻略」が最も注目を集め、その年のキーワードを選定する「漢語盤点2020」の国内キーワードに選ばれただけでなく、検索指数が前年に比べて75%上昇し、民生に関する12の話題の中で最も注目される話題にもなった。
各年齢層の輪郭を眺めると、90後(1990年代生まれ)と00後(2000年代生まれ)は他の年齢層よりも「貧困脱却の難関攻略」の話題に注目している。人数はネット全体の関連ワードを検索した人の中で10.5%を占めるだけだが、00後は検索件数の31.3%を占め、90後は39.2%を占めて各年齢層のトップに立った。男女構成比をみると、女性ネットユーザーは関連ワードへの注目度が高く60%を超えた。
3大難関攻略戦の中では、システム上の金融リスクへの警戒が、重大リスクを警戒・解消する難関攻略戦を戦い抜く上での重要任務となっている。
このうち花唄(ホワベイ)や借唄(ジエベイ)、消費者ローンなどの関連ワード検索件数指数を合わせると9111に達し、他の金融リスク関連ワードをはるかに上回り、ここから消費者ローン問題がネットユーザーの幅広く注目する金融リスク問題になったことがわかる。
同報告によると、20年は「洗練された貧乏」が若者たちのライフスタイルを形容する言葉になった。社会の消費高度化や消費グレードの分化に伴って、高金利と無担保を主な特徴とする消費者金融商品が若い世代に大いに注目されるようになった。
各年代の輪郭を示すデータをみると、90後と00後は借唄、花唄、消費者ローン問題への注目度が高く、00後はネット全体の検索者数に占める割合は10.5%だが、この話題に関する検索件数では14%を占めた。90後は「消費者ローン」を検索した人の中で35.6%を占め、年代別でトップだった。
3大難関攻略戦のうち、汚染対策に関する検索の状況は相対的に安定しており、例年と比べて目立った変化はなかった。汚染のタイプ別にみると、青空、きれいな水、クリーンな大地の3大環境保護防衛戦のうち、水の汚染問題が最も注目を集めた。人々の輪郭を示すデータをみると、環境保護関連ワードを検索したすべての人々のうち、年代別では80後(1980年代生まれ)の層が37.7%で1位だった。(編集KS)
「人民網日本語版」2021年3月18日