【NQNニューヨーク=古江敦子】4日のニューヨーク外国為替市場で円相場は大幅に続伸し、前日比1円05銭円高・ドル安の1ドル=118円95銭~119円05銭で取引を終えた。米株式相場の大幅下落を背景に投資家が運用リスクを回避する姿勢を強め、低金利通貨の円に買いが向かった。朝方発表の8月の米雇用統計の発表直後にも円買いが膨らむ場面があったが、取引終了にかけて円は上げ幅をやや縮めた。
週明け7日はレーバー・デーの祝日で米市場が休場となるため、連休を前に持ち高を調整する目的の円買い・ドル売りも入った。
8月の米雇用統計は非農業部門の雇用者数が前月比17万3000人増にとどまった。市場予想(同22万人程度の増加)を下回ったためドルが主要通貨に対して売られ、円は一時、118円60銭まで上昇した。
ただ、失業率は5.1%と前月から低下するなど米労働市場の回復基調は続いているとの見方が次第に広がった。「米連邦準備理事会(FRB)が年内に利上げに踏み切る可能性が意識された」(フォレックス・ドットコムのマシュー・ウェラー氏)との指摘があり、円の上値が重くなる場面があった。
この日の円の安値は119円63銭だった。
円は対ユーロ/dx/async/async.do/ae=P_LK_ILTERM;g=96958A90889DE2E6E3E5EBE7E5E2E3E4E2E1E0E2E3E29BE0E2E2E2E2;dv=pc;sv=NXで4日続伸。前日比95銭円高・ユーロ安の1ユーロ=132円60~70銭で取引を終えた。欧州中央銀行/dx/async/async.do/ae=P_LK_ILTERM;g=96958A90889DE2E6E3EAE6E0E2E2E3E4E2E1E0E2E3E29BE0E2E2E2E2;dv=pc;sv=NX(ECB)が量的金融緩和/dx/async/async.do/ae=P_LK_ILTERM;g=96958A90889DE2E6E3EBE1E2EAE2E3E5E2E1E0E2E3E29BE0E2E2E2E2;dv=pc;sv=NXを拡充するとの観測が根強く、円買い・ユーロ売りが優勢となった。一時は132円24銭まで上昇し、4月30日以来およそ4カ月ぶりの円高・ユーロ安水準を付ける場面もあった。
ユーロは対ドルで3営業日ぶりに反発し、前日比0.0015ドル高い1ユーロ=1.1135~45ドルで終えた。米雇用統計で9月の利上げが意識され米株式相場が下落。リスク性の高い資産を回避する「リスクオフ」が強まると米長期金利/dx/async/async.do/ae=P_LK_ILTERM;g=96958A90889DE2E6E3E5E4E1E0E2E3E4E2E1E0E2E3E29BE0E2E2E2E2;dv=pc;sv=NXは低下した。米欧の金利差縮小を意識したユーロ買いが強まる場面があった。
ただ、ユーロの上値は重かった。ECBが量的金融緩和を拡充するとの観測が続き、欧米の金融政策の方向性の違いがユーロ売りを誘った側面もあった。
この日のユーロの高値は1.1190ドル、安値は1.1090ドルだった。