【NQNニューヨーク=神能淳志】4日の米株式市場でダウ工業株30種平均は3日ぶりに大幅反落した。終値は前日比272ドル38セント(1.7%)安の1万6102ドル38セントだった。世界的な株安の流れを受けて投資家心理が悪化し、米株式相場にも売りが優勢となった。早期の利上げ観測が根強く意識されたことも下げを加速させ、ダウ平均は一時384ドル安まで下げ幅を広げた。
この日は中国市場は休みだったが、日経平均株価/dx/async/async.do/ae=P_LK_ILTERM;g=96958A90889DE2E6E3EBE2E4EBE2E3E5E2E1E0E2E3E29BE0E2E2E2E2;dv=pc;sv=NXが7カ月ぶりの安値を付けるなどアジア株は総じて下落した。ドイツなど欧州主要国の株価指数も大きく下げたため投資家心理が冷え込み、米株式にも連動した売りが広がった。
8月の米雇用統計では非農業部門の雇用者数が前月比17万3000人増と市場予想(22万人程度の増加)を大きく下回った。ただ、6月や7月分の雇用者の伸びが上方修正されたほか、8月の失業率は5.1%と前月から0.2ポイント低下。労働市場の改善が続いているとして9月の利上げ予測を維持する金融機関も多く、米株式相場には早期の利上げを警戒した売りが出た。
もっとも、取引終了にかけてダウ平均はやや下げ幅を縮めた。週明け7日はレーバー・デーの祝日で米市場は休場となる。連休を前に持ち高調整を目的とした売買が交錯し、相場を下支えした。
ハイテク株の比率が高いナスダック/dx/async/async.do/ae=P_LK_ILTERM;g=96958A90889DE2E6E3EBE2EAE2E2E3E5E2E1E0E2E3E29BE0E2E2E2E2;dv=pc;sv=NX総合株価指数は続落し、前日比49.578ポイント(1.0%)安の4683.919で終えた。
業種別S&P500種株価指数は全10業種が下落した。「素材」の下落率が最も大きかったほか「金融」や「エネルギー」の下げが目立った。
ニューヨーク証券取引所(NYSE)の売買高は約8億5000万株(速報値)、ナスダック市場は約15億3000万株(同)だった。
ダウ平均を構成する全30銘柄が下落した。化学のデュポンが3%近く下げたほか、ゴールドマン・サックスやゼネラル・エレクトリック(GE)、IBMなどが下げを主導した。