【シリコンバレー=兼松雄一郎】米マイクロソフト(MS)と米顧客情報管理(CRM)大手セールスフォース・ドットコムが接近している。両社は16日、最新の業務用ソフト・サービスに互換性を持たせ統合できるようにすると発表した。5月にはMSがセールスフォースを買収するとの噂が出たものの、立ち消えになっていたが、事業面での連携を着実に深めている。
スマートフォン(スマホ)だけでなく、パソコンなど様々な端末で使えるセールスフォースのクラウドCRMサービス上でMSのネット電話サービス「スカイプ」を使えるようにする。ネットにつながることで便利になる身の回りのスマート製品「IoT」向けソフトもMSのソフトと簡単に統合できるようにした。
MSのサティア・ナデラ最高経営責任者(CEO)は昨年の就任以来、他社との連携拡大にカジを切っている。両社はかつては知財訴訟で争っており、一部の業務用ソフトでは競合するが、MSの経営陣交代で一気に距離を縮めた格好だ。