国土交通省関東地方整備局は14日までに、茨城県常総市の鬼怒川の堤防決壊地点から約4キロ北の地点で水があふれる「越水」が起きたことに関し、この場所にもともとあった自然堤防を民間業者が掘削したこととの因果関係を否定する調査結果を示した。
この地点の越水は、大規模太陽光発電所(メガソーラー)を建設した民間業者による自然堤防の掘削が関東・東北豪雨での氾濫の一因との指摘があった。
整備局は「掘削しなくても越水は発生していた」としながらも、あふれた水の量や勢いに掘削が与えた影響は「不明」としている。
整備局の調査によると、越水の高さはもともとの自然堤防の一番低い箇所で約70センチだった。
調査では、この越水地点より約600メートル下流でも、別の越水が発生していたことも新たに確認された。自然堤防が崩れ、水の勢いで地表が深さ約6メートル掘られていたという。〔共同〕