石井啓一国土交通相は4日の閣議後の記者会見で、9月の関東・東北豪雨で堤防が決壊した茨城県内の鬼怒川と支流の八間堀川について、計約600億円をかけて堤防のかさ上げ工事や河道の掘削などを集中的に行うと表明した。今年度から2020年度までの計画。
堤防のかさ上げなどに加え、災害時の行政や住民の対応を定めたタイムライン(行動計画)の策定、避難訓練などソフト面の対策も進める。
関東・東北豪雨では茨城県常総市で鬼怒川の堤防が決壊し約40平方キロメートルが浸水、多くの住民が孤立した。鬼怒川下流部の堤防は一部でかさ上げ工事を始めていたが、決壊した地域の堤防整備は用地買収の段階だった。川の水が堤防からあふれる「越水」により堤防が削られたことが決壊の一因とされている。