コマツ(6301)が28日発表した2015年4~9月期の連結決算は営業利益が前年同期比21%減の990億円だった。従来予想(20%減の1000億円)には届かず、市場予想の平均であるQUICKコンセンサス(26日時点、5社)の1042億円も下回った。主力の建設機械は北米で好調だったが、中国やオセアニア向けが苦戦し売上高が減少した。為替の円安が営業利益の押し上げ要因となったものの補えなかった。純利益は17%減の650億円だった。
売上高は5%減の8924億円。主力部門の「建設機械・車両」は6%減の7928億円だった。このうち、対北米は28%増の1735億円と好調だったが、対中国は44%減の623億円、オセアニアが22%減の725億円。一方、日本国内は2%減の1485億円だった。
2016年3月期通期の連結業績予想は据え置いた。売上高は5%減の1兆8800億円、営業利益は9%減の2210億円を見込む。藤塚主夫取締役専務執行役員最高財務責任者(CFO)は決算発表会見で、業績を修正しなかった理由について「中国は上期の進捗率が低かったが、中近東は計画を上回った。地域をならすとおおむね通年で変わりはない」と指摘。中国市場に関して「中国の建機需要は大変厳しい。4月以降、対前年で50%を下回る月が続いている。底打ち感はみられない」と強調した。〔日経QUICKニュース(NQN)〕