「ポッポ~」。汽笛を鳴らしながら里山を走る小湊鉄道(千葉県市原市)の観光用トロッコ列車が15日に運行を始めた。午前中は雨がぱらつく空模様だったが、上総牛久駅(同市)を出発した一番列車には満員に近い約130人の観光客らが乗った。沿線の田園風景などを楽しんだ。
蒸気機関車の格好をしたディーゼル機関車がけん引する。茂原市在住の会社員、中山正吾さん(50)は「少しガタガタしたが、味があっていい」と満足そう。息子で鉄道ファンの暖也さん(14)も煙を模した白い気体が機関車から出る演出に「雰囲気があってよかった」と目を輝かせた。
年内は12月23日までの金~日曜日と祝日に運行する。沿線では近く紅葉が見ごろを迎える見通しで、小湊鉄道の石川晋平社長は「トロッコに乗って里山の空気を体で感じてほしい」と話した。