第45回トロント国際映画祭は今月15日夜、米国で活躍する中国人女性映画監督・クロエ・ジャオ監督に、イーバート・ ディレクター・アワード(監督功労賞)を授与することを発表した。中国新聞網が報じた。
クロエ・ジャオ監督は動画で受賞した感想を述べた際、「比較的短いキャリアにおいて、最高の収穫だと考えている。競争が熾烈なこの業界に身を投じた当初、知っている人は誰もいなかった。もし私が弱みを見せたり、ミスを犯したり、大失敗したりすれば、一緒に仕事をしている人たちは私のことを見捨てるだろうと、ずっと思っていた」と語った。
それでも、「その後の映画の製作過程で、いろんな製作チームと一緒に仕事をして、とても幸運だと感じるようになった」とし、私が成功した時は、一緒に仕事をしている人たちがいつもそばにいたというのが、私が感じていること。一緒に仕事をしている人たちとこの栄誉を共有したい」と、周囲への感謝を述べた。
クロエ・ジャオ監督の新作「ノマドランド」は、第45回トロント国際映画祭で上映され、公式サイトでは「必ず見ておきたい作品」と紹介されている。同作品は最近、ベネチア国際映画祭で、最高賞の「金獅子賞」に輝いた。
「ノマドランド」は、クロエ・ジャオ監督にとって長編映画第3作。第2作の「ザ・ライダー」はカンヌ国際映画祭の監督週間でプレミア上映され、好評を博し、芸術映画賞を受賞した。そして、米国のナショナル・ボード・オブ・レビューのインディペンデント映画トップ10に選ばれ、中国での公開も決まっている。
「ザ・ライダー」は、実際にロデオで活躍していた青年・ブレイディ・ジャンドローが事故で怪我をしてしまう実話を映画化。ブレイディが大怪我をし、ロデオ復帰は不可能となってしまい、新たなアイデンティティと生きる意味を探し求めるストーリーだ。同作品は2018年4月に米国で公開された。(編集KN)
「人民網日本語版」2020年9月18日