【NQNニューヨーク=横内理恵】17日のニューヨーク外国為替市場で円相場は3日続落し、前日比25銭円安・ドル高の1ドル=123円40~50銭で取引を終えた。10月の米消費者物価指数(CPI)のエネルギー・食品を除くコア指数が底堅い伸びとなったとして年内の米利上げが改めて意識され、円売り・ドル買いを誘った。
CPIは前月比0.2%上昇、コア指数も0.2%上昇し、ともに市場予想とほぼ一致した。物価の緩やかな伸びが確認されたとして、米連邦準備理事会(FRB)が12月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げに踏み切るとの見方がじわりと強まった。
市場では欧州中央銀行(ECB)が次回の理事会で追加の金融緩和に踏み切るとの観測が多い。米国と日欧の景況感や金融政策の方向の違いが改めて意識され、対ドルでの円やユーロの売りを誘った。
米株式相場が下げに転じた場面では、金利が低くリスクが小さいとされる円には買いが入り下値は堅かった。10月の米鉱工業生産は市場予想に反して下落し、11月の米住宅市場指数も市場予想に届かなかった。米長短金利が横ばい圏で終えたこともあり、円売りの勢いは強まらなかったとの指摘があった。
この日の円の安値は123円49銭。円の高値は123円19銭だった。
円は対ユーロで3日続伸し、前日比20銭円高・ユーロ安の1ユーロ=131円35~45銭で取引を終えた。ユーロが対ドルで下落したのを受けて円買い・ユーロ売りが優勢だった。
ユーロは対ドルで3日続落し、前日比0.0040ドル安い1ユーロ=1.0640~50ドルで終えた。一時は1.0630ドルまで下げ、4月16日以来、約7カ月ぶりの安値を付けた。フランス・パリでの同時テロの影響が欧州景気を押し下げるとの一部観測やECBの追加緩和観測を手がかりにユーロ売りが優勢だった。
ユーロの高値は1.0677ドルだった。