今回の大阪府知事・市長のダブル選の投票率は、知事選が45.47%、市長選が50.51%で、2011年の前回ダブル選をそれぞれ7.41ポイント、10.41ポイント下回った。特に女性の投票率がそれぞれ8.14ポイント減、11.75ポイント減と低迷した。
橋下徹大阪市長が大阪府知事に当選した2008年以降、大阪府内で投票率が最も高かったのは、今年5月に市内で行われた大阪都構想の住民投票の66.83%。民主党への政権交代が注目された2009年の衆院選の市内投票率を2ポイントほど上回った。
松井一郎、橋下両氏がそれぞれ知事、市長選に出馬した4年前の前回ダブル選は、知事選は52.88%、市長選は60.92%で、前々回より3.93ポイント、17.31ポイント投票率を伸ばした。
08年以降は統一地方選や首長選での府内や大阪市内の投票率は国政選挙と同水準の5割台前後で推移している。地方選は国政選挙より投票率は低いが、大阪維新と「反維新」勢力による激しい対立の構図が続いていることが、有権者の関心をひき付けているようだ。
また、11年と15年の大阪市議選を比較すると、投票率は僅かに減少したものの、市議会最大会派の大阪維新が擁立した候補の得票は約4万票増の37万票だった。第2党の自民も19万票で約2万票増やしたが、大阪維新との差は開いた。
一方、堺市長選では、09年に大阪維新が支援した元府幹部の竹山修身氏が当時の現職に16ポイント差をつけて初当選。4年後は都構想に反発した竹山氏が、大阪維新の候補に17ポイント差を付けて再選を果たしている。