【フランクフルト=加藤貴行】独フォルクスワーゲン(VW)が、独東部ザクセン州のツビッカウ工場で600人の期間従業員の契約を更新しない方針であることが明らかになった。独DPA通信などが15日、従業員代表の話として伝えた。排ガス試験の不正を受けたVWブランドの最上位車種「フェートン」の電気自動車(EV)の投入時期の延期が要因という。
VWは10月中旬にフェートンをEVに特化し16年に発売する方針を打ち出したが、11月の投資計画見直しで延期になった。この結果、フェートンの車体を生産するツビッカウで、来年契約が切れる期間従業員を雇い止めとする。600人は同じザクセン州にあるVW子会社、独ポルシェの工場での受け入れを検討する。
またザクセン州にはドレスデン、ケムニッツにもVWの工場あるが、州内の3工場の正社員1万人強については雇用が維持されるという。