日本通運は25日、名鉄運輸と資本業務提携すると発表した。日通が名鉄運輸の株式の20%を取得するほか、長距離トラックの共同配送などを進めることで運転手不足に対応する。施設の共同利用も進める。
日通と名鉄運輸はともに企業向け物流が主力。これまでも共同輸送するなど協力関係にあったが、提携を機に拡大する。運転手不足が深刻な長距離トラックでは荷物を集約し、積載効率を上げることで台数を減らす。首都圏などでは物流施設を共同利用して、効率を引き上げる狙いだ。日通が強みを持つ引っ越し事業で名鉄運輸のトラックや運転手を活用することも検討する。
日通は2016年4月1日付で名鉄運輸の株式を約30億円で取得する。名鉄運輸の親会社の名古屋鉄道などから取得、日通は出資比率20%の第2位株主になる。
一方で名鉄運輸は同日付で同じ名鉄グループの信州名鉄運輸(長野県松本市)を株式交換で完全子会社化する。名鉄運輸に対する名鉄の出資比率は現在は50.46%だが、日通の資本参加後も50%超を維持する。