中国の人気ドラマ「郷村愛情」のブラインドボックスが予想外の大ヒット商品となっている。ブラインドボックスの第一弾の先行予約は、スタートから6時間で「完売」となった。そのため、発売元の動画共有サイト「優酷(Youku)」はすぐに第二弾の先行予約を開始している。環球網が報じた。
「郷村愛情」のブラインドボックスは、業界関係者の間で、今年、業界の垣根を超えて大ヒットした最初のフィギュアになると見られている。その背後には、長寿ドラマとなっている「郷村愛情」の熱烈なファンたちがいるほか、最近流行している「ブラインドボックス文化」が追い風となっている。
「郷村愛情」のブラインドボックスが爆発的人気になるとは、誰も予想していなかったのではないだろうか。同シリーズは計5種類あり、定番4種類+レアアイテムが1種類。人気が高い主要登場人物である謝大脚と謝広坤、趙四、宋暁峰、劉能のフィギュアが入っている。
優酷模玩旗艦店の統計の購入者の年齢層を見ると、18-25歳が3割を占め、30歳以下が約80%を占めている。購入者が住む地域を見ると、北京が最も多く、上海や広東省、江蘇省、浙江省なども上位に入っている。
このブラインドボックスの生産量は少ないことからして、優酷がポップ文化の分野で試験的に販売したことが分かる。優酷も、これほどの人気になるとは予想していなかったようで、「全てが予約販売。第一弾が届くのは早くても6月中旬になるだろう」としている。
中古品を扱うプラットフォームを見ると、定価236元(1元は約16.8円)の「郷村愛情」のブラインドボックスは既に550元まで高騰している。
実際には、「郷村愛情」をめぐって、優酷が関連商品を打ち出すのはこれが初めてではない。2019年、「郷村愛情11」が放送される前、海外向けのポスターを公開した。海外の人々が好むビジュアルスタイルのポスターが7言語版で打ち出され、どのポスターも、現地の特色ある文化要素と組み合わせられ、人気の波に乗った宣伝効果の高い仕上がりとなった。これにより、同ドラマシリーズの初の「海外進出」をバックアップすると同時に、視聴者の年齢層も一定の「枠」を超え、若者たちの間でも人気を博すようになった。さらに、その後、「象牙山ファッションウィーク」を打ち出し、人気ブランドの要素と、民俗文化を組み合わせ、業界の垣根を超えてファッション界にも進出した。そして、今回はブラインドボックスが打ち出され、今の若者の消費心理をダイレクトに刺激。ユニークなアイデアとトレンドの波に乗り、同ドラマのファンは「視聴者」から「消費者」へと変わっている。(編集KN)
「人民網日本語版」2021年3月11日