名門大学の大学院を卒業した博士や博士研究員が中学(中高一貫校)の教師になるというのは、「人材の無駄遣い」なのだろうか?深セン中学で2020年に新任教師になった「ハイスペック教師陣」のリストがこのほど公開され、ネットユーザーの間で議論の的になっている。中国青年報が報じた。 このリストを見てみると、2020年度における同校の新任教師は合わせて66人。うち、修士課程修了者が39人、博士課程修了者が21人、博士研究員が6人となっている。
ケンブリッジ大学やオックスフォード大学、ロンドン大学、ペンシルベニア大学、コロンビア大学など、世界でもトップクラスの大学の卒業者のほか、中国の最高学府である北京大学の卒業生が17人、清華大学の卒業生も16人いる。 その他、同校の2020年度春期の新任教師募集公告を見ると、その募集対象は2019年9月1日から2020年8月31日までの間に中国国内外の高等教育機関博士課程または修士課程を修了した者となっている。つまり、修士課程修了がその学歴における最低条件ということになる。 また、その待遇を見ると、公告には「一流の教師に相応しい報酬と福利厚生(深セン市の戸籍取得や政府事業セクターの正規雇用採用枠内での採用をサポート、強力な保障対策を提供、住宅確保サポート)」とだけ書かれている。 ハイスペック教師陣の顔ぶれが議論の的に 深セン中学の校長のコメントとは? 実際には、2019年にも深セン中学は「ハイスペック教師陣」を公開し、多くのプラットフォームで話題となっていた。 同校の2019年度の新任教師35人のリストを見ると、清華大学と北京大学の卒業生が20人、ハーバード大学卒業生が1人おり、32人は修士を修了し、 3人は博士(博士研究員)だった。 深セン中学の公式サイトによると、同校は、「優秀な人材が優秀な生徒を育成」というスタイルを貫いている。同校の海外大学からの雇用人数もトップクラスで、2019年、ブラウン大学など、米アイビー・リーグの大学から7人、 U.S. News「世界の大学ランキング」トップ30に入る総合大学、リベラル・アーツ・カレッジから91人、オックスフォード大学やケンブリッジ大学など「G(グローバル)5」と呼ばれる大学から26人を採用している。 また、こうしたハイスペック教師陣がネット上で議論の的になっていることについて、昨年1月13日、深セン中学の朱華偉校長は、「清華大学や北京大学の卒業生だからといって給与が高いわけではない。給与は深セン市の他の市属学校と全く同じ」と説明していた。
そして、どうやってこうした人材を惹きつけているのかという点については、「まず学校そのものの可能性、次に教師たちの思い、そして校長である私の思い」と説明。 とはいえ、博士課程修了者が中学の教師になることについて、多くのネットユーザーは驚きを隠せず、「人材の無駄遣いではないのか?」といったコメントを寄せるネットユーザーもいれば、「基礎的な教育であればあるほど、一流の人材が必要になる」と理解を示すネットユーザーもいる。 これは「人材の無駄遣い」なのだろうか?それとも適材適所と言えるのだろうか?あなたの見方は?(編集KN) 「人民網日本語版」2021年2月26日 |
博士が4割以上!深セン中学のハイスペック教師陣が話題に
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