連合のシンクタンク「連合総研」が労働者2千人を対象に9月の労働時間を調べたところ、管理職ではなく残業手当の出る立場で残業をした485人のうち、35%が、サービス残業に当たる「手当の申告をしなかった時間がある」と回答した。その平均は18.1時間。59%の人はきちんと申告していた。
申告しなかった人のうち69%は「自分で調整した」、18%は「上司から言われた」。自分で調整した人の理由は「申告しづらい雰囲気」の32%が最も多く、「なんとなく」28%、「手当に限度がある」22%と続いた。
連合総研の担当者は「時間管理を労使で協議するなど、労働組合がしっかりチェックをしないといけない」と話した。
2千人のうち、残業をした人は管理職などを含めた全体では37%で、平均は38.4時間。過労死ラインとされる80時間以上の人も8%いた。
理由を複数回答で聞くと、トップは「人手が足りない」の44%。次いで「突発的な仕事がある」41%と、企業側に原因があるとの回答が多かった。「手当を生活の当てにしている」10%など、労働者の自発的な理由もあった。
調査は10月に行い、首都圏か関西に住み、民間企業で働く20~64歳の人が対象。〔共同〕