ふたのない鍋はアルミホイルで覆ってご飯を炊く
停電で炊飯器が使えない――。こんなとき、カセットコンロを使い、鍋でご飯を炊けると困らない。
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東京ガス「食」情報センターの小西雅子さんは「コメ3合(540cc)が炊きやすい分量」と話す。3合のコメに対し、鍋の大きさは直径21センチ、深さ12センチ程度がいい。「文化鍋や土鍋といったふた付きで深さのある厚手の鍋が理想的。でも、雪平鍋やフッ素樹脂加工のフライパンなど、どんな鍋でも使えます」。ふたがない場合はアルミホイルで覆う。
コメは洗って水を切り、鍋に入れる。コメと同量の水を入れ30分から1時間おく。浸水時間は長くても構わないし、逆に「急ぐ場合は少し味は落ちますが、すぐに炊くこともできます」と小西さん。
コンロにかけて火をつける。「コメが水を十分吸うよう、着火から10分で沸騰する火加減に」。厚手鍋なら、中火から強火程度。薄手鍋は弱火から中火。様子をみて途中で少し調整しても大丈夫。
沸騰したら火を弱める。厚手鍋はとろ火、薄手鍋は心持ち強めの弱火。そのままの火加減で約20分加熱して火を消す。これで炊けているが、ふたをしたまま10分蒸らす方がおいしい。炊きあがったらご飯をほぐして水分を飛ばす。
直火炊飯のポイントは、沸騰してから火を弱めること。「十分蒸気が上がっているのを確認して」と小西さん。ただ蒸気が逃げないよう炊飯中はふたを開けない。ここを外さなければ「早く沸騰しても、途中で焦げたにおいがしてきても大丈夫。ご飯はできます」。10分未満で沸騰したら、そこで火を弱める。弱火の段階で焦げてきたら、火を消してそのまま置く。
コンロや鍋によって違いはあるが、2、3回炊けばコツはのみ込めるという。
(2011年3月18日生活面掲載記事から抜粋)