フェイスブック(FB)を批評的にエンタメ化する動きについて、社会学者の濱野智史さんに聞いた。
ソーシャル積ん読、ノールックライク…FBの虚栄心笑え
「路地裏の猫、『いいね!』の数が歩いてら」地主恵亮氏
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――FBの日本上陸から約8年。「フェイスブックポリス」や「インスタント リア充」のようなエンタメが出てきた背景には、ここ4、5年で利用者が拡大したことが背景にあるようです。
「FB以前にあったのは、2ちゃんねる、ブログ、ミクシィなどですよね。こうしたサービスは、2000年代の頃は主にWEB系エンジニアと呼ばれるような、技術的なもの、新しいもの好きの人たちが最初に飛びついて利用するものでした。リアルな社会のコミュニケーションは苦手だけど、プログラミングは得意でコンピューターが友だちというような人たち。ビル・ゲイツさんとか、いわゆるギークですよね。簡単にいえば、リアルとは別の世界を求めてSNSにはまり込んでいた」
「私も普段はIT業界で働いているのですが、この業界の技術寄りの人たちはこういうものにまず飛びつくんです。リアルのコミュニケーションより、SNSのほうが気楽だと直感的に知っているからです」