ドミゴを開発した竹橋秀樹さん(左)と大樹君。複数を組み合わせれば、様々な動物や乗り物などを作って楽しめる=大阪府八尾市、古庄暢撮影
小学校の夏休みの工作課題で息子が思いついたおもちゃを、町工場に勤める父が商品化した。この春、本格的に店舗での宣伝も始めた。ものづくりを通して、誰かの役に立つ楽しさを感じて欲しい――。そんな父の思いが、現実になった。
このおもちゃは「DOMIGO(ドミゴ)」。長さ4・5センチ、幅約2・2センチの5枚の木片に2本のナイロン糸を通し、等間隔(幅2・7センチ)につないだ。両端の木片を左右に引っ張ると、糸の力で木片がすっくと同時に立ち上がる。組み合わせて積み木として遊べば、「アルマジロ」や「ヨット」など複雑な形も表現できる。
発明したのは大阪府八尾市の中学1年、竹橋大樹(だいき)君(12)。小学5年生だった2014年、テレビ番組でドミノ倒しのドミノを、出演者が手で慎重に一つ一つ立てるのを見て、「一度に立たせる方法はないか」と思いをめぐらせた。