シコタンタンポポ
外来種のセイヨウタンポポの旺盛な繁殖力で劣勢に立たされている日本在来種のタンポポ。だが北海道苫小牧市では、在来種のエゾタンポポやシコタンタンポポがかなりの範囲で見ることができることが市美術博物館の小玉愛子学芸員らの調査でわかった。18日に市民参加のタンポポ観察会があり、家に囲まれた公園に多くのシコタンタンポポが生育していることが確認された。
同博物館は、博物館友の会と一昨年からタンポポ調査を実施。今年は市街地の緑地帯のタンポポを調べる観察会を3回企画、18日には小玉学芸員とともに、市東部の家並みに囲まれた「拓勇公園」で観察した。
公園内では、芝生の中にもシコタンタンポポがたくさん見つかった。公園に隣接する樹林のへりの神社前で半径2メートルの円内で調べた結果、シコタン40株、セイヨウ31株で、シコタンが優勢だった。約1時間半の観察で、セイヨウと在来種が交雑したとみられる個体や舗装された歩道のすき間に生えるシコタンも確認された。