福岡県筑後市のリサイクル店事件で、従業員の日高崇さん(当時22)ら3人に対する殺人や傷害致死罪に問われた経営者夫婦の妻、中尾知佐(ちさ)被告(47)の公判が18日、福岡地裁であった。店近くのファストフード店の元店員が検察側証人として出廷し、来店した日高さんとみられる男性がやせ細っていく様子を証言した。 元店員の女性によると、日高さんとみられる男性を見た記憶があるのは2004年3~4月から。「中尾」と名乗る男性が電話で注文した商品を受け取りに来たという。女性は「『短期間でここまでやせるものか』と思うほど、来店するたびにやせ細っていった」と証言。顔にはあざがあり腫れ上がっていたという。 その後近くのパン売り場で見かけた時には、棚から取ったパンをおびえるように食べていたという。最後に見たのは同年5~6月ごろで、「危険なほどやせていて、形相も変わり、力がない感じだった」と述べた。 弁護側は反対尋問で「詳しく覚えていないのでは」などと主張した。 起訴状によると、知佐被告と夫の伸也被告(49)は同年6月、日高さんに食事を与えないなどして衰弱させ、殺害したとされる。(張守男、井上怜) |
「被害者、短期間でやせ細った」 福岡リサイクル店事件
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