全日本大学野球選手権で初出場の中京学院大が優勝した。選手たちは近藤監督を胴上げして初優勝を喜んだ=12日午後、神宮球場、林紗記撮影
東京・神宮球場で12日に決勝があった全日本大学野球選手権で、東海地区代表の中京学院大(岐阜県中津川市)が23大会ぶり7校目の初出場初優勝(第1回大会を除く)を飾った。一塁側スタンドには学生や野球部OBらが駆けつけ、熱い声援を送った。
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「よくやってくれた。これで大学の名前を全国の人に覚えてもらえる」。そう話したのは1993年創部時のメンバーで会社役員の阪上康裕さん(41)=名古屋市=だ。3期生の会社員池田博明さん(39)=静岡県=も「夢のような時間」と喜んだ。
創部当初は9人に満たず、練習試合はおろか、キャッチボール程度しかできなかったという。それが今は部員も137人になり、プロ野球の広島で活躍する菊池涼介内野手(26)らが輩出。三重、静岡の優勝校と出場権を争う東海地区選手権に3年連続で進み、今年初めて突破した。
この日は、大学が用意したバスで応援に来た学生や職員ら約130人と野球部員約90人も赤いメガホンを手に声をからした。プロ注目の吉川尚輝内野手(4年)は「ここで勝てたのはスタンドで応援してくれたみんなのおかげ」と感謝した。(藤田絢子)