県民大会で、「怒りは限界を超えた」と書かれたボードを掲げる参加者たち=19日午後3時18分、那覇市の奥武山陸上競技場、上田幸一撮影
沖縄県うるま市の女性を殺害したなどの疑いで元米海兵隊員で軍属の男が逮捕された事件に抗議する県民大会が19日、那覇市の奥武山(おうのやま)陸上競技場で開かれた。主催者発表では約6万5千人が参加し、県民の怒りと悲しみの思いの強さを示した。沖縄からの米海兵隊の撤退などを求める決議を採択した。
大会は、翁長雄志(おながたけし)知事を支える社民や共産などの政党や企業関係者らでつくるグループが主催。米軍施政下を生きた高齢世代や、若い家族連れらの姿もあった。団体でバスを借り切って県内の遠隔地から訪れた人たちもいた。
参加者らは、被害女性の死を悼んで黙禱(もくとう)。被害女性の父親が寄せた「米軍人、軍属による事件、事故が多い中、私の娘も被害者の一人となりました。次の被害者を出さないためにも、全基地撤去、辺野古新基地建設に反対。県民が一つになれば可能だと思っています」とのメッセージが読み上げられた。
若者たちも登壇し、「米軍基地を取り除くことでしか問題は解決しない」などと主張した。最後に、在沖海兵隊の撤退のほか、県内移設によらない米軍普天間飛行場の閉鎖・撤去▽遺族らへの謝罪や補償▽日米地位協定の抜本的改定、を求める決議を採択した。