トルコ・イスタンブールのボスポラス海峡にかかる橋の上で16日未明、戦車の前に立ちふさがる人々=AFP時事
テロが多発するトルコで軍の一部がクーデターを試みた「異常事態」に、トルコ各地は15日から16日にかけ、緊迫した空気に包まれた。フランス・ニースのテロに続く混乱に、観光業界から影響を懸念する声が相次ぐ。日本で暮らすトルコ出身者も戸惑いを隠せない。
特集:トルコでクーデター未遂
トルコ政府、反乱勢力の多くを拘束 クーデターは未遂に
アジアと欧州をつなぐトルコ最大の都市イスタンブール。15日午後10時半(日本時間16日午前4時半)ごろ、中心部のタクシム広場に近い繁華街で、低空で飛ぶヘリコプターの激しい飛行音が響きわたった。
街角では、ライフルを携えた軍警察の兵士が所々に姿を見せていた。トルコが異常事態にあることは、テレビやラジオの速報やSNSで、街を歩く人々に一気に広まっていた。みな顔をこわばらせ、家路を急ぐ。道路は大渋滞。タクシーをあきらめて、地下鉄の駅へ向かう人の波ができた。
街では、軍がクーデターを起こ…