現場近くで追悼のため献花する女性=15日、仏南部ニース、松尾一郎撮影
南仏ニースでトラックが花火の見物客に突っ込んで多数の死傷者を出したテロ事件で、仏当局は実行犯の地元在住のチュニジア人、モアメド・ラウエジュ・ブレル容疑者(31)が過激派組織「イスラム国」(IS)の「呼びかけ」に応じて、自発的に犯行に及んだとの見方を強めている。こうしたタイプのテロをいかに防ぐか、当局は頭を悩ませる。
仏テロ、ISが犯行声明 IS系メディア報じる
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捜査当局は16日までに元妻を含め5人の身柄を拘束。うち1人が、同容疑者について「最近態度が変わり、ISについて話していた」と供述した。ルドリアン国防相は同日「自ら(ISの)呼びかけに応じた」と話した。
捜査では、ISとの直接の結びつきは見つかっていない。今回の事件は、犯行に使われた武器はピストル1丁と大型トラックで、武器の流通に監視の目を光らせても防ぐのは難しい。容疑者の「過激化」も短期間で急速に進んだとされ、「新しいタイプのテロで把握するのが極めて難しい」(カズヌーブ内相)としている。
地元メディアによると、同容疑…