実験線を走るリニア新幹線の車両=山梨県笛吹市
リニア中央新幹線を巡り、大阪府・市と関西の経済団体でつくる推進団体が、大阪までの開業を東京―名古屋間と同時にするよう求めてきたこれまでの方針を取り下げることがわかった。9月初めにも会議を開き、正式に決める。2日に大阪開業の「最大8年前倒し」が決まったことで、現実路線に転じた。
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特集:リニア中央新幹線
推進団体の「リニア中央新幹線全線同時開業推進協議会」は、JR東海や国に対し、当初2045年とされた名古屋―大阪間の開業を東京―名古屋間が開業する予定の27年にするよう求めてきた。JR東海は難色を示してきたが、政府の経済対策の一環として、最大8年の前倒しが決まった。
大阪府の松井一郎知事は3日の記者会見で、前倒しを「ありがたい話」と評価。「同時開業は厳しいだろうという雰囲気はみんな持っていた。8年前倒しを『10年』『15年』(前倒しへ)と求めていく方が説得力がある」と述べた。
経済団体の幹部も同日、朝日新…