政府は12日、韓国政府が元慰安婦を支援するために設立した「和解・癒やし財団」に政府予算から10億円を拠出する手続きに入ると決めた。同日夕に岸田文雄外相が韓国の尹炳世外相と電話会談して伝達する。日韓の懸案だった慰安婦問題は解決に向けてさらに前進する。日本政府関係者が明らかにした。
昨年末の日韓合意では、韓国側が元慰安婦のため財団を設立、日本政府が約10億円を拠出し、事業内容は両政府で事前調整することになっていた。韓国側は7月末に財団を設立し、元慰安婦と遺族に一定額を支給する案を提示していたが、日本側は1965年の日韓請求権協定を踏まえ「賠償金」と受け取られないように工夫を求めていた。使い道を限定することで折り合った。