福岡県中間市で2008年、指定暴力団工藤会の傘下組織幹部を射殺したとして、殺人などの罪に問われた工藤会の理事長代行、木村博被告(63)と同会系組幹部の渡部公章被告(42)の初公判が22日、福岡地裁であった。両被告は起訴内容を否認し、木村被告は「全く事実じゃありません」と述べた。
検察側は冒頭陳述で、木村被告が組員らに殺害を指示し、渡部被告も被害者の所在を捜して実行役らに連絡していたと主張した。
起訴状によると、両被告は08年9月10日、木村被告が組長を務める組の幹部だった安高毅相談役(当時66)を中間市の自宅で拳銃で射殺したとされる。
県警は09年、この事件で木村被告らを逮捕したが、地検が処分保留で釈放。工藤会トップらを逮捕した一連の捜査で新たな証拠が得られたとして、昨年5月に起訴していた。