JR制服納入の流れ
JR東日本と西日本が発注する従業員の制服の納入で談合を繰り返していたとして、公正取引委員会は13日、独占禁止法違反(不当な取引制限)容疑で、大手の百貨店や商社など9社に立ち入り検査に入った。各社が提出する見積額で受注業者が決まる仕組みを悪用し、事前に業者間で調整をしていたという。
立ち入り検査を受けたのは、大丸松坂屋百貨店、三越伊勢丹、そごう・西武、伊藤忠商事、ニッケ商事、チクマの6社と、双日ジーエムシー、丸紅メイト、東洋紡STCの3社。この3社は、JR東西の両社の受注に絡んでいたという。
関係者によると、9社は数年前から、JR東と西が発注する従業員の制服の納入で、担当者が事前に電話やメールで見積額を調整し、受注したい業者を決めるなどして競争を妨げた疑いがある。
発注方法は、JR側が事前に数社を指名して見積もりをとって業者を決める「見積もり合わせ」だった。デザインや布地などの仕様を指定するため、ほぼ価格のみで受注業者が決まっていたという。
9社はこうした仕組みを悪用し…