英国のメイ首相は13日、ロンドンを訪れているミャンマーのアウンサンスーチー国家顧問兼外相と会談した。英政府によると、スーチー氏が率いる国民民主連盟(NLD)が2015年の総選挙で勝利を収めて以降、スーチー氏がアジア以外を外遊するのは初めて。今回の訪英をきっかけに英国との関係がさらに深まるとみられる。
スーチー氏は英国の友好と支援に感謝の気持ちを表明。メイ氏はミャンマーの発展に向け、さらなる支援提供をする用意があると伝える一方、ミャンマー軍による人権侵害について懸念を表明したという。
両者は会談で、ミャンマーが雇用創出や良質な医療へのアクセス改善、教育制度の改革などで前進を遂げることが重要との認識で合意。英国の欧州連合(EU)離脱についても議論され、英国が外向きであり続けることが重要だという認識で一致したという。
スーチー氏は大学生の頃から民主化運動に加わった1988年まで英国で暮らした。亡夫は英国人のチベット研究者で、英国とのつながりが深い。(ロンドン=笹井継夫)