福岡県豊前市で昨年1月、小学5年の女児(当時10)が殺害された事件で、殺人などの罪に問われた豊前市の土建業、内間利幸被告(47)の裁判員裁判が20日、福岡地裁小倉支部(柴田寿宏裁判長)であり、検察は「極刑を回避する理由が見当たらない」として、死刑を求刑した。
被害者が1人の殺人事件で、死刑が求刑された例は少ない。検察側は、事件はわいせつ目的だとし、被告に性犯罪の前科があることなどから、更生の余地は乏しいと訴えた。判決は来月3日に言い渡される予定。
問われた罪は殺人、死体遺棄、強姦(ごうかん)致死、わいせつ目的誘拐の四つ。内間被告は死体遺棄罪のみ認め、他の3罪については「殺意はなかった」などと否認している。
起訴状などによると、内間被告は昨年1月31日午前10時ごろ、元妻の実家そばで遊びに来ていた女児を見つけ、車に乗せて誘拐。市内の民家に連れ込み、わいせつな行為をしたうえで首を圧迫して殺害し、遺体をバッグに入れて自宅に帰り、2階押し入れに遺棄したとされる。
検察は論告で、誘拐の目的を「…