この男性は今年52歳になる仁さん。壁に文字を書くようになってもう27年になるという。学校に通っている頃から字を書くのが好きだったという仁さんは、「仕事を探していた時に、雇い主から刷毛を渡され、書いてみるように言われた。それで書いてみたらすっかり気に入られ、それ以来ずっと書き続けている」と話す。

最初はペンキで大型の広告看板に書いていたが、ここ数年は郷鎮で壁に文化関係の内容を書くことが流行するようになっているという。仁さんは壁文字書きの仕事で月収1万元(1元は約15.7円)以上を稼ぐ。省内の分だけでも書ききれず、他の省から依頼されても対応できないという。
仁さんは、「科学技術の発展は手書き文字にとって大きな打撃になるだろう。でも、手書きにはまだ一定の強みがある。機械では書けない場所も多いからね」と話す。手書き文字の技について仁さんは、主に日々の生活に注意を向け、普段出かけた時によく観察するようにしているという。

仁さんのスゴ技を見たネットユーザーからは、「まるで頭がコンピューターで、手がプリンター」や、「自分が好きな事をしてお金が稼げるなんて、素晴らしい!」と感心する声が寄せられている。(編集AK)
「人民網日本語版」2020年10月15日