滋賀県は5日、関西電力美浜原発(福井県美浜町)で重大事故が起きた場合、放射性物質が琵琶湖の魚などにどう影響するかを示すシミュレーション結果を公表した。多くの魚が2年後をピークに、放射性セシウムの一般食品の基準値(1キロあたり100ベクレル)を超える恐れがあるという。
美浜原発で2011年8月20日、東京電力福島第一原発事故と同程度の放射性物質が、風向きや降雨など環境への影響が大きい気象条件で放出されたと想定。オオクチバス(ブラックバス)やビワマスなど魚食性魚▽コイやフナなど雑食性魚▽アユなどプランクトン食性魚――と動・植物の各プランクトンの計5種について体内に蓄積する放射性セシウム濃度を予測した。
その結果、魚食性魚は事故から1年後に濃度が100ベクレルを超え、2年後には165ベクレルまで上昇、雑食性魚も2年後に102ベクレルまで上がると算定した。その後は濃度は緩やかに下がったが、魚食性魚は4年半後も121ベクレルとの結果だった。一方、プランクトン食性魚は1年後の13ベクレルがピークで、プランクトン2種はさらに低い数値となった。
今回の予測は、福島県の湖沼で…