アコーディオンとともに夜の街をゆく「ぶんちゃん」(中央)=2010年12月、別府市元町の竹瓦小路
別府温泉のネオン街を歌い歩く名コンビとして親しまれた「流しのはっちゃん・ぶんちゃん」の「ぶんちゃん」こと日浦文明(ひうら・ふみあき)さんが3日、大分県杵築市の病院で急性心不全のため死去した。84歳だった。葬儀は5日午前11時から別府市新港町4の11の玉泉院別府会館で。喪主は長男浩二(こうじ)さん。
日浦さんは、別府温泉街で約60年前に活動を始めた。奏でたのはアコーディオン。ギターの「はっちゃん」こと上野初(はじめ)さん(2009年に83歳で死去)とコンビを組み、夜のまちで酔客のリクエストに応え、路地の浦々へ流して歩いた。約40年にわたって活動し、楽曲のレパートリーは約5千に上ったという。
カラオケの流行に押されて一時は引退したが、地元のまちづくりグループとともに、一般の人たちに別府の夜の街を案内する「夜の路地裏散歩」の企画で再デビュー。「日本最後の流しのコンビ」のキャッチフレーズで話題を呼び、07年には「泉都の観光推進に貢献した」として別府市特別功労表彰を受けた。「うれしい。次は紅白歌合戦だ」。当時、2人はこんなコメントを残している。
日浦さんは、上野さんが亡くな…